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鉱物の結晶構造解析
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高圧下における結晶構造解析
直径約5cm程の大きさのダイアモンドアンビル高圧発生セルを用いることにより,約30万気圧ほど(地下1000kmの圧力に相当)の静水圧を発生させることができます.格子定数の変化から鉱物の圧縮率や体積弾性率を知ることができます.これらの結果と地震波解析の結果とを合わせて考えることにより,地球深部における鉱物組み合わせ等について重要な情報を得ることができます. また,X線回折強度を精確に測定して,解析することにより,鉱物中に存在する原子の座標を知ることができます.それらの情報から結晶構造の変化(原子間の相互作用の変化)を知ることができ,物質の性質の変化の要因を探ることが出来ます.
私たちの研究グループでは,高圧下その場単結晶X線回折実験を実験室ならびに放射光施設(高エネルギー加速器研究機構,PF)を利用することにより行っています.これらの実験により,含水マグネシウム珪酸塩鉱物の高圧下における結晶構造を明らかにしてきています.
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高温下における結晶構造解析
鉱物学分野に興味をもたれた学部3年生の皆さんへ
鉱物学分野では,様々な企業へ卒業生が就職していますが,物質のキャラクタリゼーションを行う基礎研究分野であるため,メーカー系の企業へ就職する学生が多いことが特徴の一つとして挙げられます.