量子ビーム地球科学分野では、地球や惑星を構成する物質の構造・物性を実験的に調べることにより、それを用いて地球や惑星の内部を明らかにする研究をしています。この分野のカバーする領域は、いわゆる実験岩石学と鉱物物理学と呼ばれている分野です。特徴は鉱物や岩石のミクロな性質を実験に基づいて解明すること、またその結果をマクロな対象である地球・惑星の現象に適用することです。私たちはこの実験室で得られた成果をもとに、地表から観察できることだけでなく、地球や惑星の見えない内部構造や、何十億年に及ぶ形成史を総合的に理解することを特に重要なことであると考えています。
研究や実験は、大学内にある実験室だけでなく、日本国内外の研究機関でも行っています。放射光施設で行う高輝度な放射線を用いたその場観察実験や試料分析、日独共同大学院プログラムで連携しているドイツのバイロイト大学バイエルン地球科学研究所で行う高温高圧実験や試料分析などが代表例です。
大学の実験室ではこのような装置を用いて実験しています。